目次













現状と見通しの更新 : 平成24年5月

1) UAV/UASの現状
  ; 航空情報2010.8月号"UAVの歴史"、2012.5月号"世界のUAV"等の炭田記事を
  参照のこと。

 <まとめ>
  UAV世界市場規模約5兆円、米国が断然リード。軍用機が99%を占める。
 ・HALE: Global Hawk の独壇場、センサ能力向上。世界中を飛び回っている。
 ・MALE: Predator/Reaper/Avengerに代表される。だんだん攻撃能力を備えた
      UCAVになってきている。他の各国の例も多い。
       各国では、一回り小さいイスラエルのHeron等の機種も多用されている。
 ・小型UAV:Ravenに代表される前線使用型。Scan Eagle もこれから勢力を伸ばす
        : 電動Quad Rotorがおおはやり。米国FAA認証の第一段になりそう。
 ・その他
   2015年までには、UASのNAS(National Airspace System)での飛行も認められ
  ていきそう。 ; FAA

2)大型UAV/UASの現状
 : 大型飛行船が偵察、貨物輸送で研究中。低空・成層圏 /米国三軍。
 : 成層圏固定翼プラットフォームでは、米国Heliosの中断後、欧州のZephr、Solar
  Impulse等の実験機が飛んでいる。

3)提案 :
 ・成層圏滞在型固定翼方式大型無人機
 ・大型無人貨物機 / 現状大型有人貨物機の改造方式



UAVの現状              :平成20年6月

 現在、UAV(Unmanned Air Vehicle)が航空機の一つの分野を構成する程に盛んになってきました。掌に載るようなものから、翼幅40-50m以上のものまで、各種方式で現在飛んでいるものだけでも500機種以上になるほどです。

 UAVの歴史は、ライト兄弟の時代にさかのぼりますから、有人機並みの歴史を持っていますが、使い捨て的概念のもと技術的にはなかなか伸びませんでした。それでも軍事分野での数次のブーム的な発展の段階を経て、現在は高度なミッションを確実に果たせるようになってきていまして、更なる発展と成熟の段階に入っているといえます。

大型UAVの現状           

 実際に使われ、活躍している大型UAVの典型は米国のGlobal Hawkです。高高度偵察機ですが、翼幅約45m、重量約100トンで6万フィート以上の高度を24時間以上飛び回るといわれています。運用信頼性も実績として10-6以上とされている信頼感のあるUAVです。すでに大西洋も太平洋も飛行した実績を持つようですが、一般航路を無人機が飛べるようなルール作りのための米国での実験にも使われています。

 もう一つの典型はHeliosです。これは太陽電池をエネルギー源としたNASAの成層圏実験機で、翼幅100m近くある全翼機ですが、10万フィート以上の到達高度記録を持っています。日本の当時の郵政省が電波中継実験をやった機体でもあります。これはその発展型が燃料電池を加えた長期滞在飛行実験の途中、事故で墜落しましたが、成層圏滞在型の飛行機として十分な実績を残しました。

 その他にも幾つもの大型UAVが現存する現状になっています。


成層圏滞在型無人機の提案                      

その必要性と、現状
             

 高度20-25Kmの成層圏を長期に飛び回れるプラットフォーム、いわば低高度人工衛星があれば通常の人工衛星の1/10-1/2,000の距離から地球を観測や、観察ができますし、電波通信にも距離が短いだけに極めて有利になります。世界の各国がその実現に努力している所以です。

 日本は飛行船方式のプラットフォームを開発しようとしていてまだその途上にありますが、中間的な成果を出して、現在その計画を中断しています。上述のヘリオスも完成への途上でしたので、まだ世界のどこもこの低高度人工衛星成功していない現状になります。

 燃料補給の必要がない、長期使用型の成層圏滞留プラットフォームの出現が世界的に強く望まれています。

機体システムの提案         

 世界的にもいくつかの提案があります。固定翼方式によるもの、飛行船方式によるものと様々です。それはそれぞれに一長一短がありますから、現在の航空機にいろいろな方式があるように、それぞれを完成させていけばいいと思いますが、ここでは現状の技術レベルで最も早く実現させていける方式による機体システムを提案します。

 現状の最大の問題点は燃料電池の性能です。固定翼方式は
成層圏飛行の実績を十分持っていますから、このエネルギー
問題を克服し長期運用の信頼性を持たせることができれば、
他に先駆けて一歩その実現に近づくことになります。

 また電波中継には定点滞留性が求められますが、たとえば
半径1Kmの旋回飛行でも地球から見れば定点とみなしうる
地上設備であれば、固定翼方式でも何ら問題はありません。
 そして、固定翼方式であれば滑空を入れた省エネ飛行も可能
であり、試算によると常に動力飛行をする場合の70-80%のエネ
ルギー消費ですみますし、成層圏に吹き荒れているジェット気流   ヘリオス/NASA HPより
を利用できるところであれば、それが50-60%にもなることが予想されます。

 現状の燃料電池を含めた電池レベルでも十分なエネルギー源になりうるということです。

 そこで、ヘリオスのようにしなやかな高アスペクト比の主翼を持った尾翼付き形体による固定翼方式の機体が最も有利で実現しやすいものとして考えられます(下図参照)。
固定翼方式成層圏滞在型無人機予想図

 これは翼幅 60m、重量1 tonの機体で、時速 40Km/h程度で飛びます。必要な動力24Kwは電動モータ10機でまかないますが、ペイロードは250Kgです。
 
 半径1Km程度の旋回飛行ができますが、この方式の良いところは、大きく動き回るミッションも得意とすることです。


 予算規模的にも国家プロジェクトとしての推進が求められますが、実験機を飛ばすことを含めて5年程度の開発期間で運用できると考えられます。


大型無人貨物機の提案                         

航空貨物の現状
                   

 航空貨物は右肩上がりに増加の途上にありますが、貨物輸送の中のまだ一部です。しかし24時間空港が整備され、専用貨物機運用体制が出来てくる等の運用環境が整ってくるにしたがいその比重を増してきており、増大している貨物輸送の確実な一翼を担ってきています。そして世界のあちこちで拠点空港が整備されようとしている今、さらに発展していくポテンシャルを持っているといえます。

大型無人貨物機の受け入れ、また実現可能性

 24時間空港で無人の専用貨物機が、ほとんど無人の貨物ターミナルで処理される貨物輸送システムが整備されていくようになると物流の根幹を変えて輸送効率上発展性の高い画期的なものになっていくと考えられます。

 無人であるから物流効率が高まるわけですが、この場合の最大の問題点として無人貨物機の社会的受け入れ態勢を含めたそのシステムの実現可能性があります。
 まず無人機が社会的容認を受ける必要がありますが、貨物機ならその範疇として受け入れてもらえる可能性が高いと思われます。

 技術的にはQF-104Jプロジェクトであの操縦が難しいF-104を無人機化した実績を持つ日本ですから、いくつかのステップを取る必要はあるでしょうが、十分な可能性を持っています。

 最大の難関である社会の受け入れ性に対しては、24時間体制の海に面した空港で運用の実績を積んでいくことから始める、等の突破口を切り開いて進んでいく必要があるでしょうし、その前に航空法上も無人機を認める程のシステム完成度や高信頼性を確立する必要があります。小型、小規模のものから段階を刻んでいくことも必要でしょう。

 技術的には可能なので、やれるところから助走を開始することが肝要になります。

航空法上の受け入れ                 

 これについては別項で述べますが、貨物機はともかく、一般的な無人機について一般航空路に参入させていこうとする世界的な大きな動きがあります。まだクリャすべき技術的関門はありますがその実現は時間の問題です。
 部分的には既にそうなってきているという実態もあり、一般航空路完全参入も近い将来と言っていいほどその機運が高まってきています。

現専用貨物機の改造方式の適用       

 航空法に認められる最低の条件は、現有人機並のシステム運用信頼性でしょう。
 そのためには新しく作るよりも現有機を改造していくのが効果的です。これも日本はQF-104の経験を持っていますから、有利に進めていくことができるとB-777C JAL HP思われます。

大型無人貨物機とそれに付随する貨物システムの構築により、効率的に大きく前進した物流の時代を迎えることができるでしょう。





                             
B-777 HPより

                
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株式会社 航空システム研究
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大型無人機プロジェクトの提案
2012. 5月更新

・大型UAV/UAS
 - 成層圏滞在型UAV
   Solar Impulse が飛び、高効率化太陽電池との
  組み合わせに、燃料電池、リチウム電池等の選択
  肢が増えて実用化への道のりが近づいてきている。
   / 米国のヘリオスは飛行試験中の事故以来途絶え
    ていましたが、欧州勢がその方向を継承していま
    す。
 - 大型無人貨物機
   10-15年後には、実現するとの、Flight Global誌
  報道が出てき
た。

提案 は不変
 ;
固定翼方式成層圏滞在型無人プラットフォーム
 を飛ばそう。
 ;
大型無人貨物機プロジェクトを立ち上げよう。
提案 落ちない飛行機  高信頼性ハード・システム Flexible Actuation System 自律制御/再構成制御       実用的小型無人機 大型無人機プロジェクト 無人機適用航空法 航空行政への提言 お問い合わせ
ヘリオス、NASA HPより